この記事は「レクサスCT200h Fスポーツドライブフィール」「実燃費」「乗り心地」について紹介しています。
- レクサスCT200hのスペック
- レクサスCT200hの加速性能
- レクサスCT200hの運動性能
- レクサスCT200hの乗り心地
- レクサスCT200hの静寂性
- レクサスCT200hの安全装備
- レクサスCT200hの実燃費
代車としてレクサスCT200h Fスポーツを数日の間、お借りしましたので試乗レビューを行いたいと思います。
以前はレクサスCT200h Fスポーツのエクステリアとインテリアを紹介しました。
CT200hは、レクサスのハイブリッド専用モデルのコンパクトカーです。
価格もレクサスブランドの中ではお手頃な部類に入り、尚且つハイブリッドモデルならではの燃費の良さから維持費の安さも魅力です。
また…
コンパクトカーならではの小回りの利いた走り、レクサス車ならではの快適性といったポイントを紹介出来たらなと思います。
興味があるかたは見て頂けたら幸いです。
Contents
レクサスCT200h Fスポーツのスペック
今回試乗したレクサスCT200h Fスポーツのエンジン性能や燃費は以下のようになります。
レクサスCT200h Fスポーツのエンジン性能
パワートレイン | ハイブリッド |
---|---|
排気量 | 1.797[ℓ] |
エンジン出力 | 99[PS] |
エンジントルク | 14.5 [kgf・m] |
モーター出力 | 82[PS] |
モータートルク | 21.1 [kgf・m] |
システム出力 | 136[PS] |
CT200hのパワートレインは、1.8[ℓ]エンジン+モーターのハイブリッドです。
パワートレインの種類はハイブリッドのみとなります。
このパワートレインは、世界的に爆発的な販売数を誇った30系プリウスと同じとなります。
その為、かなりの実績を持ったパワートレインとなります。
ですが…
パワートレイン自体は、CTがデビューした2011年から変更が無く、一昔前感があります。
1.8[ℓ]エンジン+モーターでの性能は排気量が2リットルエンジン相当のパワーがあります。
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レクサスCT200h F スポーツの燃費は?
使用燃料 | レギュラー |
---|---|
JC08モード燃費(FF) | 26.6[km/ℓ] |
予想実燃費(7割) | 18.6[km/ℓ]程度 |
タンク容量 | 45[ℓ] |
最大航続可能距離 | 1197[km](JC08) 837[km](予想実燃費) |
Fスポーツのカタログ燃費は、JC08モード燃費で26.6[km/ℓ]となります。
その他のグレードであるVersion L/Cの燃費は26.6[km/ℓ]、ベースグレードの燃費は30.4[km/ℓ]となります。
予想される実燃費に関しては、ハイブリッドモデルはJC08モードの約7割程度となることが多いため18.6[km/ℓ]程度とします。
CTがでデビューした2011年においては優れた燃費性能と言えましたが…。
9年の間に車の性能がだいぶ進化したため、現在においては平凡な燃費性能と言えます。
4代目プリウスの燃費性能としては、JC08モード燃費で37.2~39.0[km/ℓ]となっており、燃費性能がCTより10[km/ℓ]以上も優れています。
CT200hの燃費性能は、燃費の悪い(失礼)レクサスブランドの中では優れている部類ですが…
新世代のハイブリッドシステムを搭載している同ブランドのES300hやUX250hには劣ります。
以前、試乗レビューで紹介したUX250h Fスポーツの実燃費はCTと同等以上でした。
「レクサスで燃費がいい車種を選びたい!」
と、お考えの方が必ずしも「CTを選べばよい」というわけではなくなりました。
4代目プリウス | 37.2~39.0 [km/ℓ] |
---|---|
UX250h | 27.0 [km/ℓ] |
CT200h | 26.6~30.4 [km/ℓ] |
タンク容量としては、45ℓで一般的な容量です。
それでも、燃費性能には優れているので最大航続可能距離としては800[km/ℓ]以上となります。
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CT200h Fスポーツの加速性能
レクサスCT200hの加速性能について紹介します。
CTは排気量が1.8ℓと少ない為、加速性能としては平凡的です。
ちなみに、レクサスCT200hの0-100[km/h]加速は、10.5[sec]です。
低中速領域ではモーターのアシストが強いのでとてもキビキビ走ります。
低速状態からの加減速に関しては、「流石」というレベルです。
エンジン+モーターのおかげですね。
街乗りがメインの方であれば十分な性能だと思います。
ですが、高速道路のような速度領域の高い場所だとやはり排気量の差が出ます。
CTのハイブリッドシステムは、モーターアシストが70km付近までしか行われず、低中速領域のようなキビキビ感はありません。
しかし、高速道路の合流で不安を覚えるレベルではありません。
必要十分というところです。
この辺は以前私が乗っていた30系プリウスと同じ感覚でした。
あくまでも街乗りに適したパワートレインです。
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CT200h Fスポーツの運動性能
コンパクトカーならでは小回り性能の良さが光ります。
また、ハイブリッドならではの低速トルクの高さもあるので、くねくねした山道なんかはかなり楽しい運転が出来ました。
いつも運転しているRXよりもかなりドライビングポジションが低いのも影響してそうですが…。
ホイールも大きく、低重心であるためカーブでのロールもほとんど感じずに曲がれます。
また、ベースグレード以外には車の挙動をしっかりさせるパフォーマンスダンパーが装備されていますので…
その効果もありそうです。
実際、RXやNXよりも運転している感が強くて「俺の車」って感じです。
いや、ホント良い車です。
ハンドルの感覚も多少重めでスポーツタイプ感があります。
私は、RXの軽めのハンドル感覚に慣れてしまっているため結構重く感じました。
NXとかに近い感じの重さです。
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CT200h Fスポーツの乗り心地
スポーツグレードなので当然でしょうが、人によっては「明らかに固い」というレベルかもしれません…。
うちの嫁とかは、「ゴツゴツする」っていってました…。
ですが、シートが柔らかいので特にお尻に不快感とかはありません。
「あ、乗り心地固いわ…」程度です。
FスポーツというとトヨタブランドでいうG’s(GR)と同じで乗り心地が固いイメージがあったのですが、そこまでではありません。
私が以前乗っていたプリウスG’sは18インチホイールを履いたガチガチに足が固い車でした…。
それよりは柔らかいんですけどね。
段差や荒れた路面でもフワつくことが無いしっかりとした足回りです。
たぶん、他のグレードだともっと柔らかいでしょう。
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CT200h Fスポーツの静粛性
静寂性はさすがのレクサスです。
エンジン音もほとんど聞こえず、静かです。
停車中の遮音性も流石だと思いました。
また、モーター走行からエンジンがかかり始める際の切り替わりが全くわかりません。
ここはかなり驚きました。
ですが、高速道路を走行中のロードノイズと風切り音がちょっとするかな?と思いました。
それでも普通の車よりは全然静かですのでご安心を。
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CT200h Fスポーツの安全装備
CT200hの安全装備としては、マイナーチェンジで現行型になったことを期に「LEXUS SAFETY SYSTEM+」が全グレードに標準装備されています。
内容としては以下のようなものです。
- プリクラッシュセーフティ(歩行者検知機能付)
- レーンデパーチャーアラート
- オートマチックハイビーム
- レーダークルーズコントロール
また、それ以外にもクリアランスソナーがオプションで設定されています。
それぞれについて紹介していきます。
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プリクラッシュセーフティ
俗にいう自動ブレーキです。
最近発売されている車には大抵ついている機能ですね。
レクサスも上位車種になると「自転車」や「夜間の歩行者」にも反応しますが…
なぜかCTは「車両」及び「歩行者」のみです。
レクサスブランド並みの価格帯となれば安全装備に差をつけないでほしいのですが…。
ここはバッチリ差別化されています。
レーンデパーチャーアラート
ステアリング制御機能付きの車線逸脱警報です。
車線を逸脱しそうになったら警報が鳴り、ステアリングが振動します。
それでも逸脱しそう(した)場合は、ステアリングが少し動いて車線内に戻る動作をアシストしてくれます。
高速道路などの車両専用道路で使う機能です。
巷で話題の自動運転ではないです。
ステアリング制御がありますが、非常に弱いのでドライバーが自分でステアリングを切らないと普通に事故ります…。
これもレクサスの上位車種の場合は、「レーントレーシングアシスト」という機能になり車線内の中央を維持するように車が勝手にステアリングを制御します。
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オートマチックハイビーム
「ロービーム」と「ハイビーム」を自動で切り替える機能です。
前車や対向車がいた場合にはロービームになり、それらがいないときは勝手にハイビームになります。
この機能は改善の余地ありです。
初めて使ってみましたが、ほぼロービームです。
自分で切り替えた方がよさそうなレベルです。
上位車種だと「アダプティブハイビーム」という機能になり、ハイビーム状態でも前車や対向車のいる場所だけを遮光するといったものになります。
更に後期型RXにもなると「ブレードスキャン式アダプティブハイビーム」となり、遮光範囲が更に狭くなることで夜間の歩行者検知度が高くなっています。
レーダークルーズコントロール
前車に追従する機能がついたクルーズコントロールです。
クルーズコントロール自体はアクセルを踏まなくても設定速度を維持して走行するといった便利機能です。
それがレーダークルーズコントロールになると前方に設定速度以下の車がいた場合に一定間隔を保って追従するといった機能です。
通常のクルーズコントロールとは違い、速度の再設定やブレーキを踏む必要が無いので非常に便利です。
最近のは全車速追従対応となっていて、0kmまで対応しています。
つまり、高速道路で渋滞になったとしても前車に合わせて停車します。
そして、前車が走り出したら、アクセル又はクルコンスイッチで再追従を開始します。
ですが、CTのレーダークルーズは全車速追従が非対応!
一定速度まで下がった時に追従できなくなり、レーダークルーズが解除されます。
今や軽自動車にもついているこの機能、レクサスブランドの車についていないのは痛恨です…。
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クリアランスソナー
前方または後方に障害物があった場合に音と声で警告してくれます。
「ピーピー音」と「前です」とか言ってくれます。
が…
最近だと…
レクサスブランドは「パーキングサポートブレーキ」
トヨタブランドだと「インテリジェントクリアランスソナー」
といった名称で障害物との距離が近すぎると自動ブレーキが働きます。
個人的には、お守り的な意味で必ずほしい装備です。
特にCTは、プリウス式のシフトレバーを採用しているので、RとDを間違える可能性があります。
また、コンビニとかでのアクセルとブレーキの踏み間違いも未だニュースになっています。
そんなご時世に、「ピーピー」なっているだけの機能はもはや時代遅れです。
マイナーチェンジのタイミングで採用しなかったのかが謎です…。
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CT200h Fスポーツの実燃費
燃費を計測した時期は真冬で外気温は4℃!
ハイブリッド車は、冬になると長い暖機運転時間とエアコンの機器の悪さから燃費が悪化します。
そんな中での燃費ですので、春や秋なんかはもっと良いです。
それでは、WTLCモード燃費にならって「市街地」「郊外」「高速道路」での燃費を計測してみました。
燃費計測は満タン法とかではなく、純粋に車の燃費計の表示で行いました。
CT200hの実燃費(市街地)
予想燃費(7割)のニヤピンです!
市街地での燃費は、渋滞や信号の多い道での燃費です。
この辺の燃費はさすがハイブリッドです。
モーター走行が多めなので燃費が良い。
RX300のせいで燃費の感覚が狂っていますが、冬場でこのくらいであれば十分だと思います。
プリウスG’sもこのくらいの実燃費でした。
ちなみにこの道は、RX300だと5[km/ℓ]ぐらいにになるレベルです…。
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CT200hの実燃費(郊外)
意外に伸びない!
走った道は、信号や上り坂が適度にある道路です。
カタログ燃費に近づくことが出来るとしたらココなのですが…。
こりゃ、JC08モード燃費26.6[km/ℓ]には全然近づけないですね。
ちなみにUXは同様の道で23.2[km/ℓ]でした。
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CT200hの実燃費(高速道路)
ここら辺は妥当な数字な気がします。
CTのハイブリッドシステムは旧型なのでモーターの稼働速度領域が低いです。
その為、高速道路のような速度ではモーターはほとんど稼働せず、「ただ重いモーターとバッテリーを積んだ自然吸気エンジンの車」と化します。
結果として一般道より燃費がのびません。
また、走り方としてはスポーツモードで適度な追い越しとレーダークルーズコントロールでの追従を繰り返しました。
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CT200h Fスポーツの試乗まとめ
- 低速・中速での加速はキビキビしている
- 高速だと力不足だが必要十分
- 乗り心地は固め
- 静粛性は高い
- 実燃費は18.7~20.9[km/ℓ]で平凡
- 安全装備が乏しい
数日間、CT200hに乗ってみた結果…
感じたのは「レクサスCT200h Fスポーツに街乗りに適した車」だということです。
モーターを駆使した低速走行時のスムーズさと燃費性能を生かし、スタートストップや狭い市街地を走行するのにピッタリのキャラクターです。
そして、走行性能自体には優れているものの…やはりパワー面の魅力が薄いです。
せめて現在UXで採用されている「排気量2ℓのエンジンを積んだハイブリッドモデル」であれば高速でも楽しい車になると思います。
燃費性能に関しても9年前は優れた性能を持っていたのでしょうが、現在においては平凡といえるレベルです。
安全装備も価格帯の高いレクサスブランドであるはずが、トヨタブランドの車に劣っています。
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おわりに
個人的意見を言わせていただければ、「性能面でCT200hの魅力は薄い」と思います。
性能面でいえばトヨタブランドの最新型の車を購入した方がいいです。
キャラクター的に似ているのはカローラスポーツとかでしょうか?
サービス、ステータス性、内外装のデザインといった面では、「トヨタブランド」と「レクサスブランド」の間には圧倒的な差があります。
私が特に双方に差が出ていると思うのがボディの塗装です。
レクサスの塗装は美術品のような美しさを持ちます。
その精密さは「ボディに写った時計の秒針すらも歪ませない」と言うくらいですからね。
それ以外にも…
「3年間点検が無料」だったり
「オーナー専用のラウンジ」があったり
「オーナーズデスク」が使えたり
と、サービスも良いです。
そういった性能面以外の良さを求めたい方なら確実にレクサスを選んだ方が良いです。
以前、ツイッターでつぶやかせていただきましたが…
実際のところは、私も性能面以外でレクサスを選んでいる部分が大きいです…。
今日、駅で…「レクサスは見た目が違うだけで中身は普通のトヨタ車と同じ、そこに数百万も払うのはバカバカしい」って言ってるのが聞こえた😅
俺はレクサスの「塗装」「デザイン」といった美しい見た目を気に入ってる🤔
見た目の違いが1番わかりやすくドキドキする🤩
だから、そこに数百万を払ってる😤 pic.twitter.com/bqesY8ersW— カズウラ@お小遣い3000円のレクサスオーナー (@kazuura_3) September 17, 2019
結構、辛めのレビューを行いましたが…
私はレクサスのデザインをかなり気に入っているので、「カローラースポーツ」よりは「CT200h Fスポーツ」を選びます。
ただ…
レクサス内で低燃費なコンパクトカーを選ぶとしたらCTよりはUXかな?というところです。
最新型であるUXはいいですよ!
興味がある方は見てみてください。↓
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ですが、UXはサイズがCTよりも大きいので…
「小さい方が良い」という方はやはりCTになるのでしょうね。
そこらへんは是非、試乗で判断してください。笑
レクサスCT200h Fスポーツの「インテリア編」「エクステリア編」「ドライブフィール」と紹介してきましたが…
これらの記事がCT200hを検討中の方の参考になれば幸いです。